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本展では、「竹」をテーマに、茶道具にあらわれる自然美と精神性の融合をご紹介いたします。茶道において竹は、単なる素材ではなく、「和敬清寂」の理念を象徴する存在です。まっすぐに伸びる姿や節のある構造、素朴でありながらしなやかな質感は、簡素の中に品格を宿し、茶の湯の美意識と深く響き合います。
また、竹は古来より、松竹梅や四君子といった吉祥の意匠にも用いられ、清廉や高潔の象徴として人々に親しまれてきました。そうした文様に表された竹の姿にも注目し、茶の湯と竹との深いつながり、多面的な魅力を探ります。
会場では竹花入や竹茶杓など竹を素材とした道具に加え、竹の意匠が施された茶碗なども併せて展示いたします。写実的あるいは抽象的に竹を表現した茶道具の数々を通して、自然の中に息づく静けさと美しさをご体感いただければ幸いです。